人種概念の普遍性を問う

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人種概念の普遍性を問う:西洋的パラダイムを超えて

* メーカー/出版社: 人文書院
* 発売日: 2005-02
* メディア: Book


Ⅰ 総論 人種概念の包括的理解に向けて 竹沢泰子

人種概念を洗い直す/人種概念の起源をめぐる大論争とその陥穽/人種概念の三つの位相/「モンゴロイド」「コーカサイド」「ネグロイド」/DNAからみる「アジア人」「ヨーロッパ人」「アフリカ人」/分類という常套手段と暴力

Ⅱ 「白色人種」「黒色人種」「黄色人種

一九世紀ヨーロッパにおける人種と不平等――身体と歴史 ロバート・ムーア(五十嵐泰正訳)/北米における人種イデオロギー オードリー・スメドリー(山下淑美訳)/中国史上の人種概念をめぐって 坂元ひろ子/*近代人種主義の二つの系譜とその交錯――地域連鎖の世界史から人種を考える 田辺明生

Ⅲ 近代日本における人種と人種主義

人種・民族・日本人――戦前日本の人類学と人種概念 坂野 徹/「南島人」とは誰のことか 冨山一郎/人種主義と部落差別 黒川みどり/*近代天皇制と賤・穢 高木博志

Ⅳ 植民地主義とその残影

インドにおけるカースト・人種・植民地主義――社会通念と西洋科学の相互作用 サブハードラ・チャンナ(工藤正子/門田健一訳)/人種主義的アフリカ観の残影――「セム」「ハム」と「ニグロ」 栗本英世/人種的共同性の再構築のために――黒人性再想像運動の経験から 松田素二/*調停される「帝国の視点」――双方向性のなかで人種概念を見直す 井野瀬久美惠

Ⅴ ヒトの多様性と同一性――自然人類学からみる「人種」

「人種」は生物学的に有効な概念ではない C・ローリング・ブレイス/瀬口典子(瀬口典子訳)/人種よさらば 斎藤成也/日本人の生物人類学者にとって、「人種」とは何なのか? 片山一道/*生物学的概念としての人種 多賀谷 昭

【書名】人種概念の普遍性を問う:西洋的パラダイムを越えて
【編者】竹沢泰子
【刊行】2005年2月20日
【出版】人文書院,京都
【頁数】548 pp.
【定価】3,800円(本体価格)
【ISBN】4-409-53030-5